さかだち日記 第26日

2018年9月7日

事あるごとに記念日を作り、記念日という理由で酒を飲む。

もう26日もか。
いや、日常的な飲酒をやめただけですよ。断酒なんてできる訳ない。
正確に数えると26日目なのだけれど、日数を稼ぐためにしているのでもなく、何のためにしているかという、立派な大人のような明確な目的も数値的な目標もないまま、なんとなく続いている。
目標というとサラリーマン時代に感じたのは、凄く短期な目標管理が多く、それに限定して厳しくて、その数値管理が統計的、行動科学的に出鱈目なのをひっそり見抜いてしまって、誰にも見えない心の死角で笑っていた。数値管理をしていると管理している錯覚に陥るのだ。
一般的なサラリーマン管理職の目標管理の考え方がとても興味深い。
三カ月で出る実績、半年で効果のある改善などばかりだ。
ちょっと待てよ、身の回りにも似たような現象が沢山あるな。

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その中でも、絶好調に売れ続けてそうな「聞くだけで覚える英会話。」
お願いします!って頭を下げ続けると売れる商品みたいなキャッチフレーズが面白い。

何かを覚えるのに、行動を一つに限定しては達成できないんじゃないかな。
見るだけで覚える編み物シリーズ、嗅ぐだで分かる空気の読み方。
何故か英会話となるとヒヤリングが苦手っていう人が多いので、聞くだけで・・・にフォーカスを当ててみたら売れちゃったんだろうな。すごいな。
「だけで」シリーズを横展開しないところを見るとやっぱり無理があるんだろうな。
飲むだけで作り方がわかるビール醸造法。
食べるだけで分かるイタリアン料理法。

僕は中学生のころから少しだけドラム、そう楽器のドラムにはまっていて、毎日のように練習していた。中学生の考えは単純でそのままバンドを組んでライブハウスとかで演奏したりするのだけれど、ドラムの立ち位置をだんだん理解するようになる。

座っている立ち位置だけに、全くと言っていいほど目立たない。目立たないからモテない。ギターとかボーカルにはそれなりにファンがいるのだけれど、ドラムの僕にはファンがほとんどいない。性格の問題ではない。と思う。
そこで、ギターを演奏してみたくてギターを親にせがんで買ってもらう。
アンプも買ってもらう。ギターを弾こうとする。
ドラムが出来てしまうので、ギターに対する情熱よりも自在に操れる近所の達成感という魅力に引き込まれて、すぐにピックから指が離れてドラムスティックを握ってしまう。だって出来ちゃうから仕方がない。

結局のところ、ギターで出来るのはその当時であれば誰もが弾いた「スモークアンドウォーター」の初っ端だけ。簡単だからね。
結局見ているだけでは弾けないギターを横目に見ながら、ドラムを叩く行動は高校生までで終わった。
それ以来、「だけで」覚えられない事を身をもって知ってしまったのだが、聞くだけシリーズを知った時に、ドキドキしてしまった。
ズバリというか、掃除が苦手な人や本を開くと眠くなる人にはうってつけの聞くだけだ。

今度だけは出来るかもしれない。聞くだけで英語がペラペラになれる!
当時主流だったCDで6枚くらい送られてきた夢の英会話達成キットは、十数年たった今、まだ数枚しか開封されていない。
聞いていないので、英会話もまだまともにできない。

聞けば出来るはずだ。